金沢といえば、金沢城と兼六園、ひがし茶屋街、近江町市場。これらは別々の観光名所に見えて、加賀藩が整えた城と庭、武家地や商人町、港から届く食材の文化につながっています。歴史を少し知って歩くと、石垣の積み方や町家の格子、用水の流れにも目が向きます。

この旅のポイント
- 1日目は金沢城・兼六園・長町、2日目は近江町市場・ひがし茶屋街を中心に歩くと、主要な歴史地区を1泊2日で回りやすい。
- 前田家の城造り、藩主の庭園、武家地と茶屋街を時代の流れでつなぐ。
- 海鮮丼、治部煮、金沢おでん、ハントンライスなどを昼食・夕食に組み込める。
- 宿は駅直結・市場近く・城の近くから、荷物移動と夜の過ごし方で選ぶ。
車なしで巡る金沢の歴史1泊2日モデルコース
1日目|城と庭園、武家地を歩く
- 午前:金沢駅からバスで金沢城公園へ。石川門、五十間長屋、石垣を見学。
- 昼:兼六園周辺で治部煮や加賀料理。庭園に続けて入園。
- 午後:兼六園を散策し、坂を下って長町武家屋敷跡へ。土塀と用水沿いを歩く。
- 夕方:香林坊・片町で夕食。宿は駅周辺か中心街に取る。
2日目|市場と茶屋街、商人町の面影へ
- 午前:近江町市場で朝食か早めの昼食。鮮魚店や惣菜店を見て回る。
- 午後:ひがし茶屋街へ。茶屋建築の外観を見て、金箔菓子や和菓子で休憩。
- 帰る前:金沢駅で駅舎と鼓門を眺め、土産を選ぶ。
金沢城・兼六園・長町は徒歩でつなげやすく、近江町市場からひがし茶屋街へも徒歩または路線バスを利用できます。雨や積雪の日は歩行時間が伸びます。バスの経路・運賃は旅行日に再確認してください。
金沢城|一向一揆の拠点から前田家の城へ

金沢城の場所には、戦国時代に本願寺勢力が金沢御堂(尾山御坊)を築きました。天正8年(1580)に佐久間盛政が築城を始め、天正11年(1583)に前田利家が入城。以後、加賀藩前田家の政治の中心として整備されます。城の歴史をたどると、宗教勢力の拠点が大名の城へ転換し、城下町の核になっていく過程が見えてきます。
慶長7年(1602)に天守は落雷火災で焼失し、再建されませんでした。建物が失われた後も、石川門、三十間長屋、鶴丸倉庫などが残り、火災後の再建や防御の工夫を伝えています。門の正面だけでなく、石垣の積み方や門を折れ曲がって通る構造にも注目してみてください。
金沢城公園の大部分は無料で、菱櫓・五十間長屋などの有料施設は大人320円、小人100円(6歳以上18歳未満)。季節で開園時間が変わり、有料施設は最終入館16時です。最新の案内は金沢城公園・兼六園の利用案内で確認できます。
兼六園|藩主の庭から市民の庭へ

兼六園の始まりは延宝4年(1676)。5代藩主・前田綱紀が金沢城に面した斜面に別荘を構え、その周囲を「蓮池亭」と呼ばれる庭園にしました。宝暦9年(1759)の大火で多くが焼失した後、11代治脩が翠滝や夕顔亭などを整え、12代斉広の竹沢御殿を経て、13代斉泰の時代に現在につながる姿へ広がります。藩主の居所や藩校が置かれた時期もあり、庭だけでなく政治・学問の空間でもありました。
霞ヶ池、徽軫灯籠、根上松、曲水などは、広い園内を歩いて景色の変化を楽しむ見どころです。1874年に一般公開されてから市民や旅人に親しまれてきました。開園時間は季節で異なり、通常の入園料は大人320円、小人100円。無料開園やライトアップの日は扱いが異なる場合があるので、兼六園の歴史と公式利用案内を確認しましょう。
長町武家屋敷跡|土塀と用水が伝える城下の暮らし

長町は、金沢城の西側に広がった武家地の面影を残す地区です。細い路地、土塀、用水が続き、雪から土塀を守る「こも掛け」が冬の風物詩として知られています。城を囲む武家屋敷は寛永8年(1631)の大火後に城外へ移されたとされ、城の防御と城下の居住区が組み直された歴史とも関わります。
現在の町並みは居住地と観光地が隣り合っています。大野庄用水の流れや土塀の高さを見て、藩士の屋敷が並んだ場所の規模を感じましょう。公開施設の武家屋敷跡 野村家では、庭園や建物、武具などを見学できます。入館料は大人550円、見学は約30分が目安ですが、営業時間は公式案内でご確認ください。
ひがし茶屋街|格子戸の町並みと茶屋文化

茶屋街は、芸妓の唄や踊り、客をもてなす茶屋文化を支えた町です。ひがし茶屋街は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、通りに面した木虫籠(きむすこ)と呼ばれる細かな格子、格式を感じさせる二階の意匠が特徴です。金沢の茶屋街は、藩政期の城下町の娯楽や商いのあり方を今に伝えます。
外観を見て歩くだけでも雰囲気を味わえますが、営業中の店や公開茶屋は営業時間・入館条件がそれぞれ異なります。金箔ソフトや和菓子を楽しむ場合も、行列や売り切れを見込み、昼食とは別に短い休憩として組み込むと動きやすいです。
近江町市場と金沢の名物料理
近江町市場|海鮮丼だけでなく、惣菜と旬の魚も

近江町市場は、城下の食を支えてきた商いの場です。市場の海鮮丼は人気ですが、旬の魚やカニの入荷は季節で変わります。市場の一の倉は、昼は地魚や海鮮丼、夜は加賀料理や治部煮を楽しみたい人の候補。席数や営業時間・営業日は変わることがあるため、訪問前に確認を。
治部煮|鴨肉とすだれ麩を味わう加賀料理
治部煮は、鴨肉や鶏肉に粉をまぶして煮込み、すだれ麩や季節の野菜を合わせる加賀料理です。とろみのある煮汁をわさびと一緒に味わうのが特徴。料理店によって具材やコースの組み方が異なるので、単品で試すか、加賀料理の会席で楽しむかを選べます。
金沢おでん|車麩やばい貝など、土地の具を探す

金沢おでんでは、車麩やばい貝、季節のカニ面など地域色のある具が見つかります。カニ面は漁期や店舗によって提供時期が限られるため、必ず食べたい場合は事前に店へ確認を。駅構内の黒百合など、駅から移動せず食べられる店もあります。ハントンライスや金沢カレーも市内で親しまれる洋食系の名物です。
目的別に選ぶ金沢のホテル
1泊2日で歴史地区を回るなら、チェックイン前後の荷物預かりとバス停への近さを確認。駅前は列車移動に便利、近江町・香林坊は食事や市内観光の拠点、城周辺は朝の兼六園・金沢城を優先したい人に向きます。
金沢駅直結のホテル日航金沢|到着・出発の負担を減らしたい人に

ホテル日航金沢は金沢駅から地下通路で徒歩約3分。新幹線・特急の到着日に荷物を置いてから観光へ出たい人、最終日に駅で買い物をしたい人に向く候補です。複数のレストランがあり、ホテル内で食事を済ませたい場合にも便利。客室タイプや朝食の提供、料金、キャンセル条件はプランごとに確認してください。
KKRホテル金沢|城址公園を朝夕に歩きたい人に

金沢城公園や兼六園を優先するなら、城の周辺に泊まる選択肢もあります。KKRホテル金沢は城址公園に近く、公式案内では2026年8月に天然温泉浴場とオートロウリュサウナをオープン。駅からはバスなどで移動するため、到着日の荷物や夜の食事場所との距離も確認しましょう。浴場の利用条件・営業時間は予約時に最新情報を確認してください。
金沢の宿を予約サイトで比べる
駅前・市場近く・城周辺のどこを拠点にするか決め、同じ日程・人数で朝食、浴場、キャンセル条件を比べてください。
兼六園のチケット|アソビューは料金を比べて選ぶ
アソビューで販売されている兼六園入園券は、大人320円・小人100円で、公式の通常入園料と同額です(2026年11月2日確認)。この券が常に割安というわけではありません。無料開園日や夜間開園、他施設との共通券を使う場合は条件が異なるので、日付と券種、キャンセル可否を見比べてください。アソビュー商品は購入後のキャンセルができない条件が表示されているため、日程が決まってから選びましょう。
よくある質問
金沢の歴史スポットは車なしで回れますか?
金沢城・兼六園・長町・近江町市場・ひがし茶屋街は徒歩と路線バスを組み合わせて回れます。バスは系統が多く、旅行日に運行経路や停留所を確認してください。
金沢城と兼六園は何時間必要ですか?
外周の散策だけか、城内の有料建物や庭園をじっくり見るかで変わります。両方の施設を合わせて半日ほど取ると、移動や休憩を含めて余裕を持ちやすいです。
カニ面や海鮮を確実に食べられますか?
カニ面は季節・入荷・店舗ごとに提供条件が異なります。海鮮も仕入れで内容が変わるため、目当ての料理がある場合は来店前に営業と提供状況を確認してください。
まとめ|石垣から格子戸へ、城下の時間を歩く
金沢城で前田家の城造りを見て、兼六園で藩主の庭園の変遷をたどり、長町とひがし茶屋街で武家地・商い・もてなしの町並みを歩く。近江町市場の海鮮や治部煮、金沢おでんを行程に加えれば、歴史と食をつなぐ1泊2日になります。料金・営業時間・交通・店舗メニューは変更されるため、出発前に公式情報をご確認ください。
参照した公式情報
- 金沢城公園と兼六園「金沢城公園の歴史」・利用案内
- 兼六園「兼六園の歴史」
- 金沢旅物語「武家屋敷跡 野村家」
- 金沢旅物語「金沢の食文化」・金沢おでん店案内
- 近江町市場「一の倉」
- ホテル日航金沢「アクセス」・KKRホテル金沢「アクセス」・浴場案内
- アソビュー「兼六園入園券」
確認日:2026年11月2日。料金・開園時間・交通・飲食店の営業・宿の設備・チケット条件は変わることがあります。旅行前に各公式案内をご確認ください。
写真の出典・クレジット
写真は記事内で説明した場所・料理を示しています。表示枠に合わせてトリミングしています。
- 金沢城・石川門 — Balon Greyjoy / Wikimedia Commons · CC0
- 兼六園 — 663highland / Wikimedia Commons · CC BY 2.5
- 長町武家屋敷跡 — Saigawasakurabashi / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0
- ひがし茶屋街 — Alexkom000 / Wikimedia Commons · CC BY 4.0
- 近江町市場 — dconvertini / Wikimedia Commons · CC BY-SA 2.0
- 金沢おでん・治部煮の料理写真 — J o / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0
- ホテル日航金沢ロビー — J o / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0
- KKRホテル金沢 — Abasaa / Wikimedia Commons · Public Domain